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芝村 :
ここは、隔離部屋です。
窓一つなく、明かりもありません。
つづみ :
(あちこちさぐってみます。)
芝村 :
明かりをつけた。
つづみ :
「ここは・・・?」
芝村 :
真っ白な部屋だ。
真ん中にBヤガミがいる。
髪の毛が伸びてるね。
髭もうっすら生えている。
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つづみ :
「ヤガミ?」(近寄ります)
芝村 :
Bヤガミ:「……」
つづみ :
「大丈夫?!」
もしかして、ずっとここにいたんですか?
芝村 :
生き返ってから1月、なんの世話もしてないので髪が伸びてるね。
つづみ :
拘束などはされていませんか。
芝村 :
拘束などはしてないよ。してたがよかったかな。
つづみ :
だめです、だめです!(首をぶんぶん)
「…ごめんなさい」
芝村 :
Bヤガミ:「……長いようだったが、短かったかもしれないな。今はいつで、ここはどこだ」
つづみ :
「…あなたが生き返ってから、一ヶ月以上たってるよ」
つづみ :
ここがどこか私が決めていいですか?
芝村 :
一応、蘇らせた場所から動かしてないから、病院だよ。
ただ、別のヤガミにあうといかんので、窓のないところにいる。
つづみ :
了解です。
「ごめんなさい…もっと早く来たら良かったね…」
つづみ :
「気分は?痛いところない?」
芝村 :
Bヤガミ:「いや、死ぬつもりだったから、特に問題はない」
つづみ :
「死ぬとか言わないで…」(ぐずぐず)
芝村 :
Bヤガミ:「……」
つづみ :
「生きててくれてよかった…」
芝村 :
Bヤガミ:「生き返らせたのは、お前じゃないのか」
Bヤガミは落ち込んだ目の下でなにか考えている。
つづみ :
「私だけじゃないよ、みんなががんばって…あなたを生き返らそうとしたんだよ」
芝村 :
Bヤガミ:「そうか」
Bヤガミ:「あの死に方では許されないか……」
つづみ :
「…復讐のために生き返らせたわけじゃない!」
芝村 :
Bヤガミ:「お前はそうだな」
つづみ :
「また、会いたかったから……話がしたかったから!」
「私だけじゃないよ、みんな復讐したくて生き返らせたわけじゃない」
「死んで欲しいなんて思っていた子なんていないよ」
芝村 :
Bヤガミは黙っている
つづみ :
「ヤガミ?」
「どこか…つらい?」
芝村 :
Bヤガミ:「いや」
つづみ :
「何かしたいことある?」
芝村 :
Bヤガミ:「ない」
Bヤガミ:「ここはいいところだ。何もない」
つづみ :
「謝りたくてきたの…ごめんなさい。あなたにひどい事をしてしまって」
芝村 :
Bヤガミ:「ひどいとは?」
つづみ :
「あなたに銃を撃って当ててしまった…私の腕じゃ鎖を切るなんて無理だったのに・・・」
芝村 :
Bヤガミ:「どうせ、死ぬはずだった」
芝村 :
Bヤガミ:「問題ない」
つづみ :
「私はいやだ、あなたが死ぬ所なんて見たくなかった…!」(涙ぼろぼろ)
芝村 :
Bヤガミ:「……」
つづみ :
「髪…のびたね…」(手をのばします)
芝村 :
特にいやがらない。
つづみ :
「髪の毛切ろうか…?」(髪をなでながら)
芝村 :
Bヤガミ:「……」
Bヤガミ:「なにかあったのか」
つづみ :
「何もないよ」
「やっと、あなたに会える心の準備がついただけ」
芝村 :
Bヤガミ:「……」
Bヤガミは薄く笑った。
Bヤガミ:「嘘が下手だな」
つづみ :
「嘘?」
芝村 :
Bヤガミ:「それは嘘だ。おそらくは半分は」
つづみ :
「そうだね…一緒に行きたい所が出来たの」
「それがなかったら、あなたに会うのが遅くなっていたと思う」
芝村 :
Bヤガミ:「……分かった」
Bヤガミ:「問題ない」
つづみ :
「それがあなたに会いたかった私の背中を押してくれた」
「だから私は嘘をついているつもりはないの」
芝村 :
Bヤガミ:「全部を言わなければ嘘ではない」
つづみ :
「全部?」
芝村 :
Bヤガミは薄く笑った。
Bヤガミ:「いいんじゃないか。それで」
つづみ :
「…私が一番したかったのは、あなたと話をする事。行きたい場所は2番目なの。もしヤガミがいやだったら、行かなくてかまわない」
芝村 :
Bヤガミ:「いこう。どうせ、死ぬだけだ」
つづみ :
「絶対に死なせない!」(ヤガミに顔を近づけます)
芝村 :
Bヤガミ:「前は死んだが」
一月一人でいたせいか、Bヤガミには感情の起伏がなくなっている。
つづみ :
(涙をぬぐって)「2度目はないから」
「もし、そんなことがあったら私も後追うから」
芝村 :
Bヤガミ:「問題ない。何度でも、死のう」
つづみ :
「私がいやなの!」
(ヤガミを抱きしめます)
「お願いだから…そんな悲しい事言わないで…」
芝村 :
Bヤガミ:「……」
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つづみ :
「ごめんなさい…ごめんなさい」(ヤガミを抱きしめながら、泣いています)
芝村 :
Bヤガミ:「問題ない」
つづみ :
「…あなたはそうでも私は…!」
芝村 :
Bヤガミ:「……私は?」
つづみ :
「私はいやなの!」
「もう少し早く会っていれば良かったんだね…」
芝村 :
Bヤガミ:「なるほど。別にいつでもいい。俺には関係がない」
つづみ :
「ヤガミに生きていて欲しいし、死んでもいいなんて言葉を聴くのも悲しい」
芝村 :
Bヤガミ:「遠くで、静かに、一人で。了解した」
つづみ :
「違う…!」
「1人で生きていけなんていっていない!」
芝村 :
Bヤガミはえーという顔だ。
Bヤガミ:「お前はお前の気の向いたタイミングで遊びに来る」
Bヤガミ:「了解した」
つづみ :
「…っ!ごめんなさい」
つづみ :
「…鍋の国につれて帰る。ヤガミ、いいよね」
芝村 :
ここは鍋の国だよ。
つづみ :
あれ?そうだったんですか?!
芝村 がシェイクを送信しました。
芝村 :
えー
つづみ :
すみませんー。
芝村 :
いやまあ、離れててもいいけどね。どうせ、Bヤは知らんし
つづみ :
ですね<知らない
つづみ :
「ここ出ていったら、一緒に住んでもいい?」
芝村 :
Bヤガミは笑った。
Bヤガミ:「俺にどんな選択が出来るんだ。好きにしていい」
つづみ :
「…分かった、私の好きにする。いやだったら、いつでも出て行ってくれていいから」
芝村 :
Bヤガミは、うなずいた。
Bヤガミ:「俺のために一生懸命にならなくてもいいんだ」
つづみ :
「私がやりたいの」
「迷惑だったら、言って」
芝村 :
Bヤガミに、少しだけ表情が戻った。
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芝村 :
ハイ。時間です。お疲れ様でした。
つづみ :
ありがとうございました。
最終更新:2007年11月17日 02:18