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「平形手裏剣」(2010/10/10 (日) 10:26:12) の最新版変更点
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**平形手裏剣 ~Hiragata Syurikenn~
&bold(){基本スペックと定義}
----
#image(hirasyuriken01-01.jpg,blank,left)
|全長|約10~25cm|
|重量|0.15~0.50kg|
|地域|日本|
|年代|1450頃~1860年頃|
手裏剣とは日本の忍者の代表的な武器であり、日本の投擲武器の筆頭といえる武器である。
サイズ的に手の裏に隠れる程度のサイズ、というのが名前の由来である。
流派によって様々な形状があり、大分類すると「平形手裏剣(平型、風車型手裏剣とも)」と「棒手裏剣」となる。
これらのような、元々手裏剣として作られたものは「忍手裏剣」と呼ばれ、とっさに他の短刀等で代用したものはまた別分類になる。
bukipediaでは、代用したものまで考えてしまうと日用品全てがそうなってしまう恐れがあるため、「忍手裏剣」に限って記載をする。
その他特殊な形状については別項目で説明し、当ページでは「平形手裏剣」について説明する。
#image(hirasyuriken01-03.jpg,blank,left)
平形手裏剣は次の種類に分類される。
|「[[八方手裏剣]]」 |(上記CG 1,2)|
|「[[六方手裏剣]]」 |(上記CG 3)|
|「[[五方手裏剣]]」 |(上記CG 4)|
|「[[四方手裏剣]]」 |(上記CG 5,6,7)|
|「[[四方手裏剣・糸巻]]」|(上記CG 8)|
|「[[三方手裏剣]]」 |(上記CG 9)|
|「[[十字手裏剣]]」 |(上記CG 10,11)|
これらの平形手裏剣は、基本的に両刃であり、裏表同じように作られている。
これは投擲時の空気抵抗を考えてのことと思われる。
また、突起が大きければ刺さりやすくなる反面、空気抵抗が大きくなる為、相手に見つかりやすくなる。
逆に突起が少なければ当てにくいが見つかりにくい、ということになる。
&bold(){時代背景}
----
最古の記録では、後三年の役(1083~1087)の頃の「秀衡の記」に「手裏に小剣を隠して遠きを打つ」という一文がある。
この一文が現すように、語源は短刀等を投げる=手裏剣を打つからきている。
戦国時代には脇差を投げることが多く、それが剣術の「打物」という技術になって武士に広まり、そこから投擲に優れる形状へと変化していった。
矢や槍の利点も取り入れつつ生まれたのが、手裏剣である。
手裏剣術の諸説はいくつか出ている。
一説では中国の投擲ナイフである「ピャオ」から来ている説もあるが、大陸から投擲技術が来た形跡がなく、あまり有力ではない。
むしろ打根や手突矢といった手で投げる矢や、短刀等を投げた打物が最有力だろう。
実際手裏剣の流派の一つ根岸流の「手裏剣術要録」にも、手裏剣術の起源ともいえる記述がされているのが大きな物証である。
また、武器としては明治時代の幕開けと共に使われなくなったものの、現在でも数々の宗派にて、その手裏剣術は伝えられている。
&bold(){使用用途}
----
#image(hirasyuriken01-02.jpg,blank,left)
投擲方法は様々。
一角を持って投げたり、全体を手に隠すようにして持って投げるといった方法がある。
この投擲方法の詳細については、下記の文献、特に学研様の決定版~には、実際現物を投げている様子や、威力検証を行っているのでお勧めである。
ただ、一つ確実にお伝えできるのは、 忍者ハッ○リ君のように、平形手裏剣を手のひらに積み上げて擦りながら投げる方法は現実不可能である。
手裏剣の投げる方法の最大の特徴として、しっかりと握っていないと全く威力は出ないということがある。
また、しっかり握って投げたとしても一撃必殺的な武器ではないことと、射程が頑張っても14m、普通は3~6m程度である。
トリカブトとかの毒を刃につけていれば、当たったときに十分な致命傷を与えることも出来るかもしれないし、実際やったと思われる。
ただしこの場合、自分も下手すれば毒を受けてしまうため、投げ方は自ずと「刃を触らないように」していただろう。
平形手裏剣は棒手裏剣と比べて威力が劣るという見解がよくあるが、学研での検証によると刺されば棒手裏剣と大差ないことが実証されている。
回転させながら投げるため、遠心力によって十分な威力が発揮できるものと思われる。
ちなみに筆者は若気の至りとして、小さい頃に四方手裏剣(6みたいなタイプ)っぽい物を自分で作って、忍者ハッ○リ君の真似をしたことがある。
が、全然飛ばない上に切れ味をつけたわけでもないのに、先端が手に突き刺さって酷い目にあったことがある。これが若さか…
恐らく現代のゆと…子供だと、ナ○トの真似をして~というのが一番多そうだが、よく覚えておいて欲しい。
「漫画やゲームの真似をすると、場合によっては大怪我じゃ済まない事態に陥る」
まあ、やってしまったらやってしまったで、大きくなってから「認めたくないものだな。自分自身の若さ故の過ちというものを」と、自虐ネタには出来るかもしれない。
2010年 2月16日更新
&bold(){参考文献}
----
・ウェブサイト
[[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]]
・文献
|新紀元社 ||武器事典 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||武器と防具 日本編 ||戸田藤成 著|
|ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力 ||田島優 北村孝一 著|
|幻冬舎コミックス ||図説 武器だもの ||武器ドットコム 著|
|学研 ||【決定版】図説・日本武器集成 ||株式会社 学習研究社 著|
|学研 ||【決定版】忍者・忍術・忍器大全||歴史群像編集部 著|
**平形手裏剣 ~Hiragata Syurikenn~
&bold(){基本スペックと定義}
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#image(hirasyuriken01-01.jpg,blank,left)
|全長|約10~25cm|
|重量|0.15~0.50kg|
|地域|日本|
|年代|1450頃~1860年頃|
手裏剣とは日本の忍者の代表的な武器であり、日本の投擲武器の筆頭といえる武器である。
サイズ的に手の裏に隠れる程度のサイズ、というのが名前の由来である。
流派によって様々な形状があり、大分類すると「平形手裏剣(平型、風車型手裏剣とも)」と「棒手裏剣」となる。
これらのような、元々手裏剣として作られたものは「忍手裏剣」と呼ばれ、とっさに他の短刀等で代用したものはまた別分類になる。
bukipediaでは、代用したものまで考えてしまうと日用品全てがそうなってしまう恐れがあるため、「忍手裏剣」に限って記載をする。
その他特殊な形状については別項目で説明し、当ページでは「平形手裏剣」について説明する。
#image(hirasyuriken01-03.jpg,blank,left)
平形手裏剣は次の種類に分類される。
|「[[八方手裏剣]]」 |(上記CG 1,2)|
|「[[六方手裏剣]]」 |(上記CG 3)|
|「[[五方手裏剣]]」 |(上記CG 4)|
|「[[四方手裏剣]]」 |(上記CG 5,6,7)|
|「[[四方手裏剣・糸巻]]」|(上記CG 8)|
|「[[三方手裏剣]]」 |(上記CG 9)|
|「[[十字手裏剣]]」 |(上記CG 10,11)|
これらの平形手裏剣は、基本的に両刃であり、裏表同じように作られている。
これは投擲時の空気抵抗を考えてのことと思われる。
また、突起が大きければ刺さりやすくなる反面、空気抵抗が大きくなる為、相手に見つかりやすくなる。
逆に突起が少なければ当てにくいが見つかりにくい、ということになる。
&bold(){時代背景}
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最古の記録では、後三年の役(1083~1087)の頃の「秀衡の記」に「手裏に小剣を隠して遠きを打つ」という一文がある。
この一文が現すように、語源は短刀等を投げる=手裏剣を打つからきている。
戦国時代には脇差を投げることが多く、それが剣術の「打物」という技術になって武士に広まり、そこから投擲に優れる形状へと変化していった。
矢や槍の利点も取り入れつつ生まれたのが、手裏剣である。
手裏剣術の諸説はいくつか出ている。
一説では中国の投擲ナイフである「ピャオ」から来ている説もあるが、大陸から投擲技術が来た形跡がなく、あまり有力ではない。
むしろ打根や手突矢といった手で投げる矢や、短刀等を投げた打物が最有力だろう。
実際手裏剣の流派の一つ根岸流の「手裏剣術要録」にも、手裏剣術の起源ともいえる記述がされているのが大きな物証である。
また、武器としては明治時代の幕開けと共に使われなくなったものの、現在でも数々の宗派にて、その手裏剣術は伝えられている。
&bold(){使用用途}
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#image(hirasyuriken01-02.jpg,blank,left)
投擲方法は様々。
一角を持って投げたり、全体を手に隠すようにして持って投げるといった方法がある。
この投擲方法の詳細については、下記の文献、特に学研様の決定版~には、実際現物を投げている様子や、威力検証を行っているのでお勧めである。
ただ、一つ確実にお伝えできるのは、 忍者ハッ○リ君のように、平形手裏剣を手のひらに積み上げて擦りながら投げる方法は現実不可能である。
手裏剣の投げる方法の最大の特徴として、しっかりと握っていないと全く威力は出ないということがある。
また、しっかり握って投げたとしても一撃必殺的な武器ではないことと、射程が頑張っても14m、普通は3~6m程度である。
トリカブトとかの毒を刃につけていれば、当たったときに十分な致命傷を与えることも出来るかもしれないし、実際やったと思われる。
ただしこの場合、自分も下手すれば毒を受けてしまうため、投げ方は自ずと「刃を触らないように」していただろう。
平形手裏剣は棒手裏剣と比べて威力が劣るという見解がよくあるが、学研での検証によると刺されば棒手裏剣と大差ないことが実証されている。
回転させながら投げるため、遠心力によって十分な威力が発揮できるものと思われる。
ちなみに筆者は若気の至りとして、小さい頃に四方手裏剣(6みたいなタイプ)っぽい物を自分で作って、忍者ハッ○リ君の真似をしたことがある。
が、全然飛ばない上に切れ味をつけたわけでもないのに、先端が手に突き刺さって酷い目にあったことがある。これが若さか…
恐らく現代のゆと…子供だと、ナ○トの真似をして~というのが一番多そうだが、よく覚えておいて欲しい。
「漫画やゲームの真似をすると、場合によっては大怪我じゃ済まない事態に陥る」
まあ、やってしまったらやってしまったで、大きくなってから「認めたくないものだな。自分自身の若さ故の過ちというものを」と、自虐ネタには出来るかもしれない。
2010年 2月16日更新 10月10日テキスト微妙更新
&bold(){参考文献}
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・ウェブサイト
[[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]]
・文献
|新紀元社 ||武器事典 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||武器と防具 日本編 ||戸田藤成 著|
|ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力 ||田島優 北村孝一 著|
|幻冬舎コミックス ||図説 武器だもの ||武器ドットコム 著|
|学研 ||【決定版】図説・日本武器集成 ||株式会社 学習研究社 著|
|学研 ||【決定版】忍者・忍術・忍器大全||歴史群像編集部 著|