てすと

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**ロングソード 前期型 ~Long Sword~ &bold(){基本スペックと定義} ---- #image(longsword2nd-01.jpg,blank,left) |全長|80~95cm| |重量|0.9~2.0kg| |地域|ヨーロッパ| |年代|11~16世紀| 西洋(ヨーロッパ圏)の中世で最も有名な剣と言えば、間違いなくこの「ロングソード」だろう。 和訳すると「長い剣」を意味しているため、広義では長い剣の総称になる。 ここでは、日本において一般的に「ロングソード」と呼ばれ、本場西洋では「ナイトソード」「ホースマンズソード」と呼ばれている片手剣について説明をする。 ロングソードの定義は以下の通りである。 ・まっすぐな両刃の刀身を持ち、全体的なシルエットが「十字」になるようにガード(鍔:つば)がついている ・馬上から使うことを目的とした騎士(ナイト)用の剣 ・全長が80cm以上、95cm以内の剣 これらの定義に加え、前期型は更に以下の特徴がある。 ・刀身は鉄製である ・焼入れ方という製法で作られている ・血溝(もしくは樋:ひ)が刀身にある ・身幅が3~5cmである これらの条件を満たしたものが、ロングソード(前期型)と呼ばれている剣である。 &bold(){部位別の呼称} ---- #image(longsword2nd-02.jpg,blank,left) |1|剣身:ブレイド(Blade)| |2|切先:ポイント(Point)| |3|血溝(樋):フラー(Fuller)| |4|柄:ヒルト(Hilt)| |5|鍔:ガード(Guard)| |6|握り:グリップ(Grip)| |7|柄頭:ポメル(Pommel)| &bold(){時代背景} ---- #image(longsword2nd-03.jpg,blank,left) 当時は鋼鉄を作る技術がなかった為、武器も防具も総じて鉄製のものが多かった。 鎧もプレートメイルやチェインメイル(鎖帷子:くさりかたびら)といった金属製ばかりだったので、自ずと武器も工夫をしなくてはいけなかった。 結果、カミソリのように切れ味のいい武器より、重量で「断ち切る」ものが当時の戦場に求められたニーズだったため、この武器も「断ち切る」武器になった。 別項で紹介する後期型と違い、切れ味を補うための工夫として刀身の横幅も厚みも大きくなっている。 また、「焼入れ法」という技術で表面だけを硬化させるといった試みもされている。 更に突き刺したときに、血を外に流れやすくして引き抜きやすくする血溝(樋)が刃の根元から中央部にかけて入れてある。 前期型は、当時の製鉄技術の不足を補うために、実に様々な試みをして使いやすく工夫されている武器なのである。 &bold(){使用用途} ---- ロングソードは前述にあるように騎士が馬上から使うために考案された武器である。 主に馬上から歩兵を切り払う、突き刺す用途で使われたので、その刀身は馬上から歩兵に攻撃できる長さに調整されている。 ただし、前述にもある通り硬いのは表面だけなので、過度の打ち合いをするとすぐに強度が落ちてしまうので注意が必要だ。 別項でも書く予定だが、ショートソードは歩兵が歩兵同士で戦うための武器であるため、ロングソードより若干短く調整された武器である。 ロングソードは一般的に盾を有効的に使う戦い方は出来ないので、利き手以外の手には棍棒を持ったり投石器を持ったりすることもあった。 また、ロングソードの剣術は現在にまで残っているものはないが、剣の達人が書いた手稿は現存しているという。 &bold(){ナイトソードと呼ばれた剣} ---- #image(longsword2nd-04.jpg,blank,left) 常に騎士たちが腰から下げていたことから、本場西洋では「ナイトソード」とも呼ばれている。 これは全体的なシルエットが「十字架」のように見えて、キリスト教の宗教的な意味合いが強いヨーロッパ圏の国々では、神聖な武器として見なされていた。 そのためか凝った装飾のものも一部存在し、それらは恐らく上流階級の騎士や貴族、王族が使ったものと思われる。 また、柄頭の装飾品は稀に小物を入れられるものが存在し、聖遺物(キリスト教関連の偉人、聖人の持ち物や血液、骨など)を収納するためのものだと言われている。 一般的には柄頭はただの装飾品の一種と考えてもらって間違いは無い。 現代においても、日本で日本刀の模造刀が作られているのと同様に、西洋でもこのナイトソードに豪華な装飾を施した観賞用の模造剣が作られている。 日本刀と同様に、鍔、握り、柄頭に様々な種類の装飾が存在しており、国、地域によっても違う装飾が存在している。 資料作成に当たって海外サイトを調べたところ、特にナイトソード、ヴィーキングソード(バイキングソード)、エペ、レイピアが、今でも根強い人気があるようだ。 2007年 9月30日更新  2008年 8月12日 画像差し替え+追記 &bold(){参考文献} ---- ・ウェブサイト [[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]] ・文献 |新紀元社       ||武器事典         ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器と防具 西洋編    ||市川定春      著| |新紀元社       ||図解 近接武器      ||大波篤司      著| |ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著| |幻冬舎コミックス   ||図説 武器だもの     ||武器ドットコム    著|
**ロングソード 前期型 ~Long Sword~ &bold(){基本スペックと定義} ---- |#image(longsword2nd-01.jpg,blank,left)| |全長|80~95cm| |重量|0.9~2.0kg| |地域|ヨーロッパ| |年代|11~16世紀| 西洋(ヨーロッパ圏)の中世で最も有名な剣と言えば、間違いなくこの「ロングソード」だろう。 和訳すると「長い剣」を意味しているため、広義では長い剣の総称になる。 ここでは、日本において一般的に「ロングソード」と呼ばれ、本場西洋では「ナイトソード」「ホースマンズソード」と呼ばれている片手剣について説明をする。 ロングソードの定義は以下の通りである。 ・まっすぐな両刃の刀身を持ち、全体的なシルエットが「十字」になるようにガード(鍔:つば)がついている ・馬上から使うことを目的とした騎士(ナイト)用の剣 ・全長が80cm以上、95cm以内の剣 これらの定義に加え、前期型は更に以下の特徴がある。 ・刀身は鉄製である ・焼入れ方という製法で作られている ・血溝(もしくは樋:ひ)が刀身にある ・身幅が3~5cmである これらの条件を満たしたものが、ロングソード(前期型)と呼ばれている剣である。 &bold(){部位別の呼称} ---- |#image(longsword2nd-02.jpg,blank,left)| |1|剣身:ブレイド(Blade)| |2|切先:ポイント(Point)| |3|血溝(樋):フラー(Fuller)| |4|柄:ヒルト(Hilt)| |5|鍔:ガード(Guard)| |6|握り:グリップ(Grip)| |7|柄頭:ポメル(Pommel)| &bold(){時代背景} ---- |#image(longsword2nd-03.jpg,blank,left)| 当時は鋼鉄を作る技術がなかった為、武器も防具も総じて鉄製のものが多かった。 鎧もプレートメイルやチェインメイル(鎖帷子:くさりかたびら)といった金属製ばかりだったので、自ずと武器も工夫をしなくてはいけなかった。 結果、カミソリのように切れ味のいい武器より、重量で「断ち切る」ものが当時の戦場に求められたニーズだったため、この武器も「断ち切る」武器になった。 別項で紹介する後期型と違い、切れ味を補うための工夫として刀身の横幅も厚みも大きくなっている。 また、「焼入れ法」という技術で表面だけを硬化させるといった試みもされている。 更に突き刺したときに、血を外に流れやすくして引き抜きやすくする血溝(樋)が刃の根元から中央部にかけて入れてある。 前期型は、当時の製鉄技術の不足を補うために、実に様々な試みをして使いやすく工夫されている武器なのである。 &bold(){使用用途} ---- ロングソードは前述にあるように騎士が馬上から使うために考案された武器である。 主に馬上から歩兵を切り払う、突き刺す用途で使われたので、その刀身は馬上から歩兵に攻撃できる長さに調整されている。 ただし、前述にもある通り硬いのは表面だけなので、過度の打ち合いをするとすぐに強度が落ちてしまうので注意が必要だ。 別項でも書く予定だが、ショートソードは歩兵が歩兵同士で戦うための武器であるため、ロングソードより若干短く調整された武器である。 ロングソードは一般的に盾を有効的に使う戦い方は出来ないので、利き手以外の手には棍棒を持ったり投石器を持ったりすることもあった。 また、ロングソードの剣術は現在にまで残っているものはないが、剣の達人が書いた手稿は現存しているという。 &bold(){ナイトソードと呼ばれた剣} ---- |#image(longsword2nd-04.jpg,blank,left)| 常に騎士たちが腰から下げていたことから、本場西洋では「ナイトソード」とも呼ばれている。 これは全体的なシルエットが「十字架」のように見えて、キリスト教の宗教的な意味合いが強いヨーロッパ圏の国々では、神聖な武器として見なされていた。 そのためか凝った装飾のものも一部存在し、それらは恐らく上流階級の騎士や貴族、王族が使ったものと思われる。 また、柄頭の装飾品は稀に小物を入れられるものが存在し、聖遺物(キリスト教関連の偉人、聖人の持ち物や血液、骨など)を収納するためのものだと言われている。 一般的には柄頭はただの装飾品の一種と考えてもらって間違いは無い。 現代においても、日本で日本刀の模造刀が作られているのと同様に、西洋でもこのナイトソードに豪華な装飾を施した観賞用の模造剣が作られている。 日本刀と同様に、鍔、握り、柄頭に様々な種類の装飾が存在しており、国、地域によっても違う装飾が存在している。 資料作成に当たって海外サイトを調べたところ、特にナイトソード、ヴィーキングソード(バイキングソード)、エペ、レイピアが、今でも根強い人気があるようだ。 2007年 9月30日更新  2008年 8月12日 画像差し替え+追記 &bold(){参考文献} ---- ・ウェブサイト [[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]] ・文献 |新紀元社       ||武器事典         ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器と防具 西洋編    ||市川定春      著| |新紀元社       ||図解 近接武器      ||大波篤司      著| |ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著| |幻冬舎コミックス   ||図説 武器だもの     ||武器ドットコム    著|

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