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「バトルアックス」(2011/11/25 (金) 00:37:35) の最新版変更点
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**バトルアックス ~Battle Axe~
&bold(){基本スペックと定義}
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#image(battleaxe02-01.jpg,blank,left)
|全長|60~150cm|
|重量|0.5~6.0kg|
|地域|ヨーロッパ|
|年代|6~19世紀|
元々は工具である斧から発展した武器。
工具で使われない、戦闘用の斧の総称と言ってもいいだろう。
あまりに広義の意味が強いため、別項目に当サイトでの独自の定義を考えてみた。
取り合えずバトルアックスは
・両刃の戦闘用の斧である。
・60cm以上である。
・ヨーロッパで使用されたタイプ
と定義してみたので、CGのような両刃のものを描いてみた。
たまに思うが、広義の意味を持ちすぎるのもどうかと思う。
&bold(){部位別の呼称}
----
#image(battleaxe02-02.jpg,blank,left)
|1|刺先:スパイク(Spike)|
|2|斧刃:アックス・ブレード(Ax Blade)|
|3|斧頭:アックス・ヘッド(Ax Head)|
|4|柄:ポール(Pole)|
|5|握り:グリップ(Grip)|
|6|石突:バット(Butt)|
&bold(){時代背景}
----
伐採用や狩猟用のものだった斧を、戦闘用に作った工具から生まれたため、厳密に言えば石器時代まで遡って説明する必要があるが、省略する。
工具・農具出身の武器はいろいろあるのだが、戦斧という一カテゴリを築き上たのは珍しい例である。
農民等が一揆を起こす際に使われることもあり、その威力の有効性から軍用に転換されて武器となった…と、思われる。
何せ広義すぎるので資料にばらつきがあり、統一された一例がないので、時代背景は少々曖昧なのである。
ヨーロッパでの代表的なバトルアックスには、次のようなものがある。
フランク人が使用していた、投擲にも使える斧「[[フランキスカ]]」。
9~10世紀頃に北欧(デンマーク、スウェーデン、ノルウェーなど)の民が使っていた「ヴィーキングアックス」。
そして、中世暗黒時代に蛮族と呼ばれていた略奪者たちが用いた「バトルアックス」。
特に北欧の民は、刀剣と同じぐらい斧を愛用しており、刀剣には「神秘と畏怖」、斧には「親しみ」を感じ、戦友のように大切に扱っていたと言われている。
同じ北欧のビザンツ帝国においては、ヴィーキングの傭兵で構成された「ワリアギ親衛隊」という精鋭部隊の主力武器が長柄の斧だったと言う。
また、アングロ・サクソン人の間では王直属の親衛隊の武器に斧を採用しており、刀剣と槍が戦場の主役になった時代でもしばらく手放すことが無かったほど愛着があったらしい。
このように、国や地方によっては精鋭部隊用の神聖なる武器として扱われているのだが、いかんせん現代では蛮族が使ったというレッテルが貼られているのは不幸な話である。
刀剣や槍が戦場で主役だったときには、歴史上では影の薄い存在だったのだが、ランスチャージをはじめとする「馬の突進力を使ったチャージ攻撃」に対抗する手段として再び脚光を浴びる。
突撃してきた騎兵に対して、長柄の武器で近づかせない様にしたり、迎撃したりと長柄武器の有効性が高まってきたのである。
特に金属の鎧で身を固めた騎兵に対しては、長柄の斧は非常に高い効果を発揮した。
この長柄の斧の有効性から威力を重視した「[[バルディッシュ]]」や複数の機能を付けた「ハルバード」が生まれたのである。
これらは銃器が戦場の主役になるまで戦場で活躍した。
&bold(){使用用途}
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#image(battleaxe02-03.jpg,blank,left)
もちろん、力いっぱいフルスイングで振り回すか、隙だらけになることを覚悟の上で叩き下ろすのが正しい使い方である。
バトルアックスのように長柄がついた斧に限るのだが、普段は柄を握った右手と左手の間を4,50センチ以上離して持ち、柄や斧頭で防御に徹する。
そして攻撃の時には、バットのように手と手を近づけて持って、フルスイングで力いっぱい攻撃するのがバトルアックスの使用方法である。
このように長い柄を状況によってあちこちを持つことがあるので、紐を巻きつけて滑り止めにしてある場合も多い。
これは昨今、調子に乗った青少年が凶行に及ぶときに使っている「手斧」程度で使える方法ではない。
あくまでちゃんとした戦闘用の武器の使用法であり、工具としての斧は、俺TUEEE!と勘違いするために振り回すものではない。
工具の斧は工具の斧として、薪を割ったり木を切り倒したりするのに使うのが正しい使い方であるということは、当サイトをご覧の皆様には胸に刻んでおいてほしい。
&bold(){独自の定義を設けてみました}
----
さて、今回このバトルアックスを作るにあたって情報が入り混じって相当混乱したので、Google先生を使った多数決で、定義をしようと思う。
バトルアックス……両刃の戦斧
ウォーアックス……片刃+反対側はピック状の戦斧
グレートアックス…規格外サイズの斧頭を持つ戦斧
こんな感じで。
グレートアックスは斧頭が巨大になったせいか、片刃のものがほとんどなので、片刃であるとも定義しておく。
ちなみに、多数決の対象の大半はネトゲの攻略サイトでしたとさ。
どこの会社も、結構斧は好きなようですね…斧の人気に軽く嫉妬。
2007年 10月28日更新 2008年 9月21日 画像差し替え+追記
&bold(){参考文献}
----
・ウェブサイト
[[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]]
・文献
|新紀元社 ||武器事典 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||武器と防具 西洋編 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||図解 近接武器 ||大波篤司 著|
|ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著|
|幻冬舎コミックス ||図説 武器だもの ||武器ドットコム 著|
*''バトルアックス ~Battle Axe~''
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**基本スペックと定義
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|#image(battleaxe02-01.jpg,blank,left)|
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|全長|60~150cm|
|重量|0.5~6.0kg|
|地域|ヨーロッパ|
|年代|6~19世紀|
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元々は工具である斧から発展した武器。&br()
工具で使われない、戦闘用の斧の総称と言ってもいいだろう。&br()
あまりに広義の意味が強いため、別項目に当サイトでの独自の定義を考えてみた。&br()
取り合えずバトルアックスは&br()
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・両刃の戦闘用の斧である。&br()
・60cm以上である。&br()
・ヨーロッパで使用されたタイプ&br()
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と定義してみたので、CGのような両刃のものを描いてみた。&br()
たまに思うが、広義の意味を持ちすぎるのもどうかと思う。&br()
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**部位別の呼称
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|#image(battleaxe02-02.jpg,blank,left)|
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|1|刺先:スパイク(Spike)|
|2|斧刃:アックス・ブレード(Ax Blade)|
|3|斧頭:アックス・ヘッド(Ax Head)|
|4|柄:ポール(Pole)|
|5|握り:グリップ(Grip)|
|6|石突:バット(Butt)|
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**時代背景
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伐採用や狩猟用のものだった斧を、戦闘用に作った工具から生まれたため、厳密に言えば石器時代まで遡って説明する必要があるが、省略する。&br()
工具・農具出身の武器はいろいろあるのだが、戦斧という一カテゴリを築き上たのは珍しい例である。&br()
農民等が一揆を起こす際に使われることもあり、その威力の有効性から軍用に転換されて武器となった…と、思われる。&br()
何せ広義すぎるので資料にばらつきがあり、統一された一例がないので、時代背景は少々曖昧なのである。&br()
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ヨーロッパでの代表的なバトルアックスには、次のようなものがある。&br()
フランク人が使用していた、投擲にも使える斧「[[フランキスカ]]」。&br()
9~10世紀頃に北欧(デンマーク、スウェーデン、ノルウェーなど)の民が使っていた「ヴィーキングアックス」。&br()
そして、中世暗黒時代に蛮族と呼ばれていた略奪者たちが用いた「バトルアックス」。&br()
特に北欧の民は、刀剣と同じぐらい斧を愛用しており、刀剣には「神秘と畏怖」、斧には「親しみ」を感じ、戦友のように大切に扱っていたと言われている。&br()
同じ北欧のビザンツ帝国においては、ヴィーキングの傭兵で構成された「ワリアギ親衛隊」という精鋭部隊の主力武器が長柄の斧だったと言う。&br()
また、アングロ・サクソン人の間では王直属の親衛隊の武器に斧を採用しており、刀剣と槍が戦場の主役になった時代でもしばらく手放すことが無かったほど愛着があったらしい。&br()
このように、国や地方によっては精鋭部隊用の神聖なる武器として扱われているのだが、いかんせん現代では蛮族が使ったというレッテルが貼られているのは不幸な話である。&br()
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刀剣や槍が戦場で主役だったときには、歴史上では影の薄い存在だったのだが、ランスチャージをはじめとする「馬の突進力を使ったチャージ攻撃」に対抗する手段として再び脚光を浴びる。&br()
突撃してきた騎兵に対して、長柄の武器で近づかせない様にしたり、迎撃したりと長柄武器の有効性が高まってきたのである。&br()
特に金属の鎧で身を固めた騎兵に対しては、長柄の斧は非常に高い効果を発揮した。&br()
この長柄の斧の有効性から威力を重視した「[[バルディッシュ]]」や複数の機能を付けた「ハルバード」が生まれたのである。&br()
これらは銃器が戦場の主役になるまで戦場で活躍した。&br()
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**使用用途
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もちろん、力いっぱいフルスイングで振り回すか、隙だらけになることを覚悟の上で叩き下ろすのが正しい使い方である。&br()
バトルアックスのように長柄がついた斧に限るのだが、普段は柄を握った右手と左手の間を4,50センチ以上離して持ち、柄や斧頭で防御に徹する。&br()
そして攻撃の時には、バットのように手と手を近づけて持って、フルスイングで力いっぱい攻撃するのがバトルアックスの使用方法である。&br()
このように長い柄を状況によってあちこちを持つことがあるので、紐を巻きつけて滑り止めにしてある場合も多い。&br()
これは昨今、調子に乗った青少年が凶行に及ぶときに使っている「手斧」程度で使える方法ではない。&br()
あくまでちゃんとした戦闘用の武器の使用法であり、工具としての斧は、俺TUEEE!と勘違いするために振り回すものではない。&br()
工具の斧は工具の斧として、薪を割ったり木を切り倒したりするのに使うのが正しい使い方であるということは、当サイトをご覧の皆様には胸に刻んでおいてほしい。&br()
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**独自の定義を設けてみました
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さて、今回このバトルアックスを作るにあたって情報が入り混じって相当混乱したので、Google先生を使った多数決で、定義をしようと思う。&br()
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バトルアックス……両刃の戦斧&br()
ウォーアックス……片刃+反対側はピック状の戦斧&br()
グレートアックス…規格外サイズの斧頭を持つ戦斧&br()
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こんな感じで。&br()
グレートアックスは斧頭が巨大になったせいか、片刃のものがほとんどなので、片刃であるとも定義しておく。&br()
ちなみに、多数決の対象の大半はネトゲの攻略サイトでしたとさ。&br()
どこの会社も、結構斧は好きなようですね…斧の人気に軽く嫉妬。&br()
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2007年 10月28日更新 2008年 9月21日 画像差し替え+追記&br()
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**参考文献
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***・ウェブサイト
[[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]]&br()
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***・文献
|新紀元社 ||武器事典 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||武器と防具 西洋編 ||市川定春 著|
|新紀元社 ||図解 近接武器 ||大波篤司 著|
|ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著|
|幻冬舎コミックス ||図説 武器だもの ||武器ドットコム 著|
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