全長 | 180~210cm |
重量 | 1.5~2.2kg程 |
地域 | ヨーロッパ |
年代 | 18~19世紀 |
「スポントゥーン」の更に発展型がエスポントゥン、もしくはエスポトゥンである。
フランスで使われたスポントゥーンなのだが、こちらのタイプはさしずめ短めのハルバードである。
特徴として穂先が大きく3つに分かれていることである。
一つはスポントゥーンのような穂先。
その下に左右非対称で付いているものがあり、一つは中国の「月牙」に似たアックスブレードで、もう一つはフルークである。
更にそのブレード類から直線で45度ずれてしたの位置についているラグ(突端)がある。
よく見てみるとこれら全てには刃が付いておらず、海外資料(海外wikipedia)等の内容から「形状はハルバードなんだけど刃が付いてない鈍器=メイス」であることが推測される。
ただしこの憶測については今以上の資料がないため、あくまで憶測の域を出ないものである。
1 | 穂先:スピアーヘッド(SpearHeads) |
2 | 刺先:スパイク(Spike) |
3 | 錨爪or鉤爪:フルーク(Fluke) |
4 | 斧刃:アックス・ブレード(Ax Blade) |
5 | 突端:ラグ(Lugs) |
6 | 口金:ソケット(Socket) |
7 | 柄:ポール(Pole) |
8 | 石突:バット(Butt) |
少なくとも1760年には存在していた武器であるが、詳細はまだ不明である。
使用用途についてはメイスのように振り回した、ということと指揮のために使われた、とある。
分かっていることと情報から以下の推論をしてみた。
語源となっているフランスと言えばナポレオン。ナポレオン時代のスポントゥーンといえば指揮用の武器。
既に長柄武器は時代遅れの武器になっていたことと、指揮を取るための武器には刃が付いていてはかえって危ない
よって、形状はスポントゥーンとハルバードの中間のような形状であるにもかかわらず、刃はオミットされた。
と、これはあくまで推測なのだが、一応理に適っているかと思う。
確かに格好のいい武器で指揮されると、される側もテンションが上がるというものである。
2009年 7月29日 更新
新紀元社 | 武器事典 | 市川定春 著 | ||
ダイヤグラム・グループ | 武器―歴史、形、用法、威力 | 田島優 北村孝一 著 |