ラウンド・シールド


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ラウンド・シールド ~Round Shield~


基本スペックと定義


全長 30~100cm
重量 0.5~2.0kg
地域 西欧諸国
年代 5~12世紀(推定)

ラウンド・シールドとはその名の通り「丸い盾」である。
中世暗黒時代に西欧諸国が主に使われていたといわれる。
特徴としては完全な円形であることと、中央にアンブー(Umbo)もしくはオーブ(Orb)と呼ばれる金属製の円形具=盾心があること。
この円形具は中が空洞になっており、裏面(上記CG右側)に縦に走っている金属の取っ手を空洞部分で握ることで固定する。

素材としては、ベースが「しなの木」(3cmほどの厚みのもの)を板材に加工したものである。
これを適度な枚数を数枚並べて裏止めし、アンブーの部分を丸く切り抜き、アンブー(鉄か銅製)を取り付ける。
補強として縁に金属の輪をはめて補強し、場合によっては表面に皮を張ることもあった。(上記CGは表面に動物の皮を張ったタイプ)
後は金属板の取っ手をつけ、金属パーツを全てしっかりと鋲(銅製のものが多かった)で固定する。

説明を読んでみると分かるように、どのような素材が使われているか調べるだけで、材料(特にアンブー)さえあれば簡単に作れてしまうものである。
量産しやすい反面、防御力は非常に優れている、優秀な盾である。




時代背景


ラウンド・シールドをよく使ったとされるのは、ゲルマン人やフランク人、もしくは暗黒時代にその勢力を誇ったアングロ・サクソン人やヴィーキングの戦士達である。
彼らにとっては最もポピュラーな防具と言えばラウンド・シールド等の盾であった。
当時は鎧がまだ高価な品で、一部の有力な豪族しか着ける事ができなかったので、安価な盾は普及率は高く、重要なものだった。

古代ローマの史家であるタキトゥスは、著書「ゲルマニア」にてこう述べている。
「ゲルマン人は戦場で盾をなくすことを最も恥としており、戦場で生き残っても盾をなくした場合は汚名を晴らすべく自害することもあった。」
自害の必要もあるほど、重要なものであったのであることが伺える。




使用用途


個人で使う場合と集団で使う場合とで少々用途が違う。
個人の場合は前に突き出して防御したり、身を隠すように防御したりと多種多様に使うことが出来る。
蛇足だが、ヴィーキングたちは盾を裏返して、奪った物品を乗せて運ぶと言う、ある意味トレイ的な用途をしたことが伝えられている。

集団の場合、数人でチームとなって互いにラウンド・シールドを寄り添って集まり壁となる「シールド・ウォール」と言う戦術が有名である。
これは小高い丘で陣取るときに非常に効果的であったといわれている。

また、当時の使用者達はなぜラウンド・シールドが丸いのかについては問題視することがなかったという。
愛用した者達が騎乗することが得意でない歩兵であり、徒下で携行して歩行するときに邪魔にならない最適な形状が円形であったという。
(これは上記でも紹介した「ゲルマニア」にも記述がある。)

ちなみにその汎用性の高さから、某白い魔王も幼少時から「魔法」と言う形で愛用している。




2010年 2月1日更新

参考文献

  • ウェブサイト

  • 文献
新紀元社        武器甲冑図鑑        市川定春      著
新紀元社        武器と防具 西洋編     市川定春      著
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