全長 | 25~30cm |
重量 | 0.2~0.3kg |
地域 | 中央アジア |
年代 | 16~18世紀 |
クマは「キンドジャール」という短剣のグルジア語での名称である。
形状はほぼ同じもの…と思いきや、いくつかの変更点がある。
まず、全体的に小型化していること。
そしてポメルが丸みを帯びて尖っている違いがある。
単純にキンドジャールが小型化したものではなく、クマという短剣として特徴を持っているわけである。
1 | 剣身:ブレイド(Blade) |
2 | 切先:ポイント(Point) |
3 | 血溝(樋):フラー(Fuller) |
4 | 柄:ヒルト(Hilt) |
5 | 鍔:ガード(Guard) |
6 | 握り:グリップ(Grip) |
7 | 柄頭:ポメル(Pommel) |
グルジア人が敵対関係にあったカフカズの諸部族から得たキンドジャールを元に作った短剣がこのクマである。
これにより、キンドジャールとはまた別にクマもコーカサス地方の固有の短剣として広く知られていく。
インドや他の国々や民族にも取り入れられ、豪華な飾りや装飾が施されていった。
元はシンプルなデザインの短剣だったようだが、調べて発見したクマは例外なく豪華な装飾をしていた。
かなり鋭い刃を持っており、完全に刺突に特化した武器だと言える。
ただ近年残っているクマは、あまりに装飾が豪華なため、余り血で汚したくないかも知れない。
なお、名前はクマでもあくまでも日本読み。
動物の熊やAAのクマーは全く関係ないことは一応書いておく。
2010年 2月21日更新
新紀元社 | 武器事典 | 市川定春 著 |