フォセ

フォセ ~Faussar~


基本スペックと定義}



全長 100~120cm
重量 3.0~4.0kg前後
地域 ヨーロッパ
年代 12~14世紀


フォセは「曲がった物」を意味し、別名のファンは「鎌」と言う意味があり、それぞれが意味している通り刀身が湾曲した刀剣である。
…が。海外wikipediaには非常に歴史的ソースが少なく、定義をすることが困難な武器とされている。
説明も「剣や刀のようなものであった」とあり、wikipedia上の挿絵は上記CG一番上の片刃直剣タイプである。
参考までに「wikipedia(スペイン)のフォセの項目)」を見ていただきたい。
ややグロい描写があるので、苦手な人は飛ばないようお願いしたい。
(左側の白い布に包まれた馬に乗った、チェイン・メイルの騎士が持っているのがフォセと思われる武器。)
またフォセのレプリカが上記CGのように最低でも3種類あり、特に○○フォセといった固有名詞が付いていない。

やや定義が曖昧ではあるが、両手で持てるほどのグリップを持ち、断ち切りに向いた刀剣としてここでは紹介する。
曲刃のものの特徴としては、先端部分からある程度の部分まで(突起のある部分まで)は両刃になっていることである。
このタイプはどちらかというと大型の鉈といったイメージが強い武器と思ってもらって差し支えはないだろう。
直剣タイプのものは「グレイブ」の刃を大型化し、それを刀剣にしたような感じになっており、どちらのタイプでも断ち切り向きとなっている。
また、比較的肉厚な刀身も特徴である。





部位別の呼称



剣身:ブレイド(Blade)
切先:ポイント(Point)
柄:ヒルト(Hilt)
鍔:ガード(Guard)
握り:グリップ(Grip)
柄頭:ポメル(Pommel)






時代背景



定義が曖昧な割には歴史上にいくつか記録が残されている。
有名どころはマキジョウスキー聖書の挿絵がある。
外部リンク:「wikipedia(スペイン)マキジョウスキー聖書の挿絵)
どう見ても直剣タイプのものが書かれているので、スペインwikipediaの説が有力な、何よりの証拠と言える。
(日本で発刊されている文献の挿絵は曲刃形状のものばかりなので、日本人のイメージはこちらが強い)

これ以外にもイギリス、スペインの古い文献に単語だけは度々登場している。
単語だけではなく、後世のために挿絵ぐらい入れておいて欲しかったものである。





使用用途



肩越しに構え、そのまま振り下ろした時に最大威力が出せるように、肉厚で重い剣身となっている。
つまりは振り下ろしのために作られた武器と言える。
曲刃タイプ限定なのだが、先端から突起のある部分までは両刃になっているため、突起部分で引っ掛けたり横殴りで突き刺すといった多彩な攻撃方法も取れる。
更に先端が両刃なので、どちらのタイプも刺突をする上でも問題はないが、特別刺突向きではないことは覚えておいて欲しい。





2010年 3月15日更新

参考文献


・ウェブサイト

 wikipedia

・文献

新紀元社        武器事典          市川定春      著
幻冬舎コミックス    図説 武器だもの      武器ドットコム    著






最終更新:2011年02月24日 03:26
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