ヴォウジェ

ヴォウジェ ~Vouge~


基本スペックと定義



全長 250~300cm
重量 2.2~3.5kg
地域 西ヨーロッパ
年代 13~17世紀


ヴォウジェとは、主にスイスで使われた多機能長柄武器の一つである。
スイス式とフランス式があるといわれているが、フランス式の方は「クト・ド・ブレシェ」という別称があり、形状も違うので別の機会で解説する。
スイス式ヴォウジェは斧頭と槍の穂先を兼ねた大型のアックスブレードと鉤爪を備えた長柄武器で、年代的なことからハルバードの元になった武器の一つと言われている。





部位別の呼称



斧頭:アックスヘッド(Ax Heads)
刺先:スパイク(Spike)
錨爪or鉤爪:フルーク(Fluke)
斧刃:アックス・ブレード(Ax Blade)
柄:ポール(Pole)






時代背景



ギサルメが発展した武器といわれているが、形状の方向性が違うので少々疑問が残る。
鉤爪がハルバードと違って鉤爪そのものの形状をしており、斧頭+鉤爪というこの形状は15世紀に完成したものだとされている。
この基本的なパーツ構成がハルバードに近いことが、ハルバードの原型の一つと言われる所以である。
そのせいか(?)鉤爪の付いたハルバードが登場する以前に使われていたモノを全て、「スイス・ヴォウジェ」と呼ぶという説があるという。





使用用途



斧頭は突くことも断ち切ることにも使えるので、非常に使い勝手はいい。
鉤爪は多機能長柄武器によくある、敵を引き倒すことに使う目的以外に、攻城戦の際に城壁を登るために使われたと言う。





2008年 10月11日更新



・文献

新紀元社        武器事典          市川定春      著
新紀元社        武器と防具 西洋編     市川定春      著
ダイヤグラム・グループ 武器―歴史、形、用法、威力 田島優 北村孝一 著






最終更新:2011年03月05日 17:11
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