全長 | 30cm程度 |
重量 | 0.3kg程度 |
地域 | ヨーロッパ |
年代 | 14~16世紀 |
ロンデル・ダガーとも呼ばれる短剣。
ガードとポメルがほぼ同じ円形のものを使っており、(凸レンズのような形状のときもあるが)ここから「ラウンデル(円)」の名前が取られている。
また、モノにもよるがツイスト状(らせん状)になっているグリップも特徴といえるが、これは近代のものにはあまり見られない。
近代のラウンデル・ダガーは大抵円柱状のグリップになっている。
…と、何気にヒルト部分ばかりが注目される武器だが、肝心の刀身は殆んど刃がついていない鎧通し(メイル・ブレイカー)である。
時代や場所によっては片刃が付いていたり両刃だったりもするが、殆んどが突き通しやすいように斜面がついているだけで、切ることが出来るものは稀である。
先端が尖っていればそれでいいじゃない、という武器である。
1 | 剣身:ブレイド(Blade) |
2 | 切先:ポイント(Point) |
3 | 柄:ヒルト(Hilt) |
4 | 鍔:ガード(Guard) |
5 | 握り:グリップ(Grip) |
6 | 柄頭:ポメル(Pommel) |
簡単な形状のものなので、原型と呼べるものは青銅器時代から存在している。
この頃はポメルもガードもなかったた、ただの円筒状のものがグリップに使われていたので、その押さえのためにラウンデルが使われるようになった。
時代の流れとともにこのラウンデルは小さくなったり8角形になったりいろいろ形状を変化させていき、刀身も次第に変化の対象となっていく。
ドイツで15~16世紀によく見られるラウンデル・ダガーは、どういうわけか剣先が丸まったタイプとなっている。
殆んど刃があってないようなもののため、チェインメイルの隙間を突き通すメイル・ブレイカーとして使うほか無い。
…が、ドイツでその特徴を潰したようなものである剣先の丸いタイプは…どう使うんだろうな?
多分刃が付いてるから、切ることが出来るはずだ!ドイツの技術は世界一ぃぃ!!
2008年 11月1日更新
新紀元社 | 武器事典 | 市川定春 著 | ||
新紀元社 | 武器と防具 西洋編 | 市川定春 著 | ||
ダイヤグラム・グループ | 武器―歴史、形、用法、威力 | 田島優 北村孝一 著 | ||
幻冬舎コミックス | 図説 武器だもの | 武器ドットコム 著 |