「学生服の男」(2007/10/28 (日) 00:18:40) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
二〇〇七年八月某日
見慣れない学制服に身を包み、温和な表情に微笑を称えた男子学生が近付いてくる。道端で座り込み、タバコをふかしていた不良学生たちは、物怖じもせず近付いてきたその学生を無言で睨み返した。彼らの威圧的視線を受けた学生は、その場で立ち止まり、しかし、微笑みは絶やさぬまま口を開いた。
「すいません。少し道に迷ってしまったのですが、お尋ねしてもよろしいでしょうか?」
「あァん? 道だと? どこ行きてぇんだよ」
不良学生たちはああ見えて意外と親切だ。彼らとて狂人ではないのだから、触るもの皆、傷付けるわけではない。
「私立希望崎高校なのですが」
「あァ……、それなら、そこの道を曲がってスグだ。……って、オイ、てめえ、まさか行く気じゃねえだろうな!」
学生服の青年は穏やかに答える。
「そのまさかですよ」
「バ、バカやろう! てめえ、そこの看板が見えねえのか! 『この先、DANGEROUS! 命の保証なし』 この先は戦闘破壊学園ダンゲロスなんだよ!」
それを聞いて、青年はフッと笑った。
「ダンゲロス……、それでも僕は行かなければなりません。なぜなら、僕は……」
「て、てめえ……。ま、まさか!?」
「僕は、転校生なのですから」
――第三次ダンゲロス・ハルマゲドン開幕――
----
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: