ザクI

ザクI
ZAKU I
登場作品 機動戦士ガンダム
型式番号 MS-05B
全高 17.5m
重量 50.3t
所属 ジオン公国軍
搭乗者 ガデム
黒い三連星
ランバ・ラル
ジオン一般兵
武装 105mmマシンガン
120mmザク・マシンガン
280mmバズーカ
ヒート・ホーク
Sマイン
特殊武装 ガス弾銃


【設定】

ジオン公国軍が最初に制式採用・実戦配備したモビルスーツ。
宇宙世紀の歴史上初めて実用化された軍事用モビルスーツである。
開発にはジオニック社からジオン公国軍に佐官待遇で出向したエリオット・レムが携わっている。
モビルスーツ黎明の時代に開発された機体ということもあり、カタログスペック的には後世の機体に劣り、また内蔵火器なども一般的には装備していないが、ミノフスキー粒子影響下での有視界戦闘や歩行、姿勢制御など、MSの基本的なことはこの時点で確立されている。

地球連邦軍との開戦に向けて本格的な軍事用モビルスーツの開発を決定したジオン公国軍では、量産型MSの正式採用に際して競作が行われ、ジオニック社は先に開発した試作機であるプロトタイプ・ザクを大幅に改良、量産化と汎用性の向上を見据えて装備類を簡略化したYMS-05ザクを提出した。
一方、ツィマッド社はそれよりも高性能なヅダを開発したが、同機はトライアル中に空中分解事故を起こし、その結果安定した性能を発揮したザクが採用された経緯を持つ。

本機は宇宙世紀0074年2月に試作機が完成。翌年7月に量産化が決定し、8月には1号機がロールアウト。
その翌年の11月には初期生産型(MS-05A)27機によって教導大隊が編成され、月のグラナダにて開戦に向けての搭乗員育成や戦技研究、各種試験が行われ、モビルスーツという兵器体系を確立する重要な役割を担った。

ルウム戦役時等、一年戦争当初こそ、空間戦闘機や宇宙戦艦と比較して機動力も火力も申し分のない革新的な兵器ではあったが、(被弾を考慮してか)機体各部の動力パイプを全て装甲内へと内蔵した(内部の放熱が難しく、且つ機体の容量を圧迫した)ことや、初期の熱核反応炉(ジェネレーター)の出力の低さから、戦えこそすれど、十分な運動性能を発揮することができなかった。
その結果を受け、より実戦的な機体の開発が望まれるようになり、それによって出力向上と冷却装置の強化とそれに伴う総合性能の強化を測った後継機種ザクIIが誕生する事になる。

ザクII開発後、この機体と区別するため本機は「ザクI」及び「旧ザク」と呼称されるようになった。
その後、教導大隊で得られたデータを基にコクピットの構造や装甲の材質・形状などに一部改良を施され、MS-05Bとして本格的な量産化が行われた。
その総生産数は793機に及んだとされている。

一年戦争開戦時には一部をザクIIと入れ替えた部隊があったものの、生産されたほぼ全ての機体が実戦に投入された。
しかしザクIIが主力として大量生産・配備されると、性能で劣るザクIとの混成部隊を編成・維持するのは難しくなり、ザクIはルウム戦役以降は、艦隊決戦後のコロニー内の制圧や補給作業などの第二線級任務に回されることとなった。

だが、大戦後期になっても、ジオンの機体の操縦系統がバラバラで慣れなかった、又は愛着でザクⅠを継続して愛用したベテランパイロットもまた多く、大戦最期の決戦の舞台となったア・バオア・クーに於いてはリック・ドムゲルググといった最新鋭機と肩を並べる一幕もあったとされる。

また旧式とはいえ、立ち回り次第では敵の量産型や戦車、戦闘機には優位ではあったため、部隊の数的不利を補う為に地上戦に於いても運用されたケースも存在する。

ランバ・ラル黒い三連星といったエースパイロット達専用にカスタムされた機体も存在したらしく、本機は後のMSパイロット達へ大きな影響を与えた。


【武装】

105mmマシンガン

ザクIの代表的な武装の一つであり、その名の通り105mm口径のMS専用マシンガンである。
MSの武装の中では火力は控えめな部類に分けられるが、ザクIが実戦投入された当時の連邦軍の艦艇や兵器相手には威力は十分だった。

120mmマシンガン

一部のザクⅠが運用していた武装であるが、もともとは後継機であるザクII向けに開発された武装である。「ザクマシンガン」の別名で有名なこの武装は105mmマシンガンをベースに改良した武装であり、各所システムの改良を施し、マガジンの位置も変更されている。

280mmバズーカ

主に対艦用に開発された実弾兵器である。マシンガンと比較すると取り回しと装填弾数を犠牲にしているが、その分威力は連邦軍艦艇に壊滅的なダメージを与えることが可能で、ルウム戦役時でも多くの機体が装備している。

ヒートホーク

唯一の近接戦用の武器であり、後のザク系MSの代名詞とも言える武装である。
刃部を赤熱化させて対象を溶断する斧状の武装であり、艦艇や戦闘機への白兵戦に用いられた。

シールド

ザクIIの肩のシールドをひっくり返し、手持ち盾として転用した現地改修とも言える装備。
シールド先端部にはザクIIのショルダーアーマーのようなスパイクが3本付いており、これが所謂スパイクシールドと呼ばれ、格闘戦において質量を活かした打突兵器としても扱える。

Sマイン

現実にも存在する近接対人用榴散弾地雷。機体各所に内蔵されている。
機体から発射された小型弾頭が炸裂し、小型鉄球を高速で撒き散らす事により周囲の歩兵や小型兵器を殺傷・破壊する。
『第08MS小隊』では、オデッサから撤退中のジオン地上軍の機体が使用した例が確認されている。


【原作内での活躍】

第3話にて補給部隊のガデム大尉が搭乗し、手持ち武器を持たずにガンダムに挑む。
タックルでガンダムを怯ませたが、ビーム・サーベルで反撃され撃破された。

『IGLOO』では、第2話にて地上の物資集積所の警備用MSとして登場している。
連邦特殊部隊「セモベンテ隊」の奇襲を受け、ツァリアーノの鹵獲陸戦型ザクIIに撃破された。
なお、時系列順ではこのザクIが「初めてMSに撃破されたMS」とされている。
第3話ではア・バオア・クーに取りついたジム改をマシンガンで撃破する活躍を見せた。

『第08MS小隊』ではシローの回想に登場。サイド2に乗り込み毒ガス弾を発射していた。
第8話ではトップ小隊の隊長機として登場しており、隊長機を示す角と左肩球形アーマーにスパイクを装着するアタッチメントがついている。

『機動戦士ガンダムZZ』では、第40話にてスタンパ・パロイのコレクションとして登場。
コクピットがリニアシートに交換されており、カラーリングはザクIIと同じ。
こちらも素手で戦っており、ジュドーのズゴックと交戦。
タックルからのニードロップを試みるが、かわされてしまいアイアン・ネイルに敗れる。
この他にも仁王像をイメージした装飾が付けられている本機体も存在する。


【パイロット説明】

ガデム

CV:水鳥鐵夫

ジオン公国軍の老士官。階級は大尉。
長い軍歴を誇るベテランであるが、高齢のため最前線には立たず、パプア補給艦の艦長として後方で補給任務に従事する。
サイド7で交戦したホワイトベース隊との緒戦で戦力を削がれたシャア・アズナブルのムサイに補給を行うためにドズル・ザビによって派遣される。
補給中の無防備な状況をホワイトベース隊によって襲撃されながらも、自らザクⅠを駆って流れ出てしまった物資を直接運搬するなど撤退することなく補給を強行、補給任務こそ成し遂げたものの、その代償としてパプアは撃沈。
これに怒りを覚え、そのままザクⅠでアムロ・レイのガンダムに戦いを挑む。
ガンダムのビーム・ライフルを容易く回避し、更にビーム・サーベルによる攻撃も紙一重で交わしショルダータックルを直撃させるなど、豊富な経験に基づく高い操縦技量でガンダムを一時は翻弄した。
しかし、搭乗機がまともな武装を持たなかった事や、ザクⅠとガンダムの圧倒的とも言える性能差からダメージを全く与えることが出来ず、ビーム・サーベルの反撃を受けて戦死した。

【原作名台詞】

  • 「素人め、間合いが遠いわ!!」
    • ビーム・サーベルを突き刺そうとしてきたガンダムに対して放った台詞。攻撃を易々と躱しショルダータックルを食らわせた。

  • 「れ、連邦軍があれほどのMSを開発したのか…!?うわあぁぁっ!!」
    • 直後に反撃を食らい、機体がスパークする中で。ガンダムの性能に驚きを隠せぬまま愛機と共に散る。


【ゲーム内での活躍】

連邦VS.ジオン

コスト150の機体として参戦。
旧式ゆえゲーム中では基本性能が低いのは当然ながら、何故か格闘攻撃は全て素手による中国拳法風味のものとなっている。
機動性は最悪の部類で耐久力にも乏しいが大ダメージを奪える格闘コンボを持つ、ネタとロマンの詰まった機体。
メインのマシンガンの性能が低いこともあり、武装は必然的にバズーカを選ぶことになる。
実戦では他機体と同じく格闘より射撃がメインとなるだろう。

EXVS.2

CPU機体として登場。
マシンガンやバズーカの他に、ショルダータックル攻撃を使ってくる。


【その他の活躍】

ガンダムビルドファイターズ

第3話のジオンバーでの常連客とレイジのバトルで280mmバズーカを装備した機体が登場。
レイジの挑発によってゲルググキャノン、マヒロー、シャイターン、バウと組んでの5対1でレイジがレンタルしたボールを追い詰めたが、乱入したウイングガンダムフェニーチェのビームでマヒローとシャイターンとの3枚抜きで撃墜された。

ガンダムビルドファイターズトライ

第10話でガンプラコレクションのガンプララリー用にコウサカ・ユウマがカミキ・ミライに2番目に見せたガンプラとして本機のHGUCが登場。
ガンプララリーでは草色を明るい緑色に塗装した機体が登場。使用者は美魔女モデルのカリン。
他のモデルとは違ってTAKUの呼びかけによるミライの妨害に参加せずに黙々とレースに励み、ゴール直前で転んだプチッガイを抜いて1位でゴールした。

魔法の少尉ブラスターマリ

主人公のマリコが乗るMS。おそらく全ガンダム作品の中で一番ザクⅠが活躍する作品(パロディ作品なので真剣に考えてもしょうがないが)。旧ザクを読み間違えて1日ザクのネタは結構有名なネタである。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年09月04日 19:21
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。