ジム GM |
登場作品 |
機動戦士ガンダム |
型式番号 |
RGM-79 |
全高 |
18.0m |
重量 |
41.2t |
所属 |
地球連邦軍 |
搭乗者 |
シン モーリン・キタムラ フィリップ・ヒューズ サマナ・フュリス |
武装 |
バルカン砲 ビーム・スプレーガン 90mmブルパップ・マシンガン ビーム・サーベル ハイパー・バズーカ ビーム・ライフル シールド |
【設定】
地球連邦軍が開発した量産型モビルスーツ。
量産型としては初めてビーム兵器を標準装備している。
ジムの語源は「量産型ガンダム」の頭文字(Gundam Mass product=GM)。
試作機であるRXシリーズの内、白兵戦用で武装もシンプルな
ガンダムのデータをフィードバックしている。
なお、ガンダムのツインアイではなく、ガンキャノンと同じゴーグル型デュアルセンサー方式であるため、唯一索敵能力に関してはガンダムを超えている。
ガンダムと比較して具体的な変更(ダウングレード)は、装甲材をルナ・チタニウム合金からチタン合金に、コア・ブロック・システムを廃止してコクピットを非変形のカセット式コクピットブロックに、ビーム・サーベルが1本に減少、主兵装をビーム・ライフルからビーム・スプレーガンまたはブルパップ・マシンガン、パイロットによってはハイパー・バズーカに変更、ジェネレーターの低出力化、大気圏突破用装備の削除、などがある。
初の量産機と言われているが、実際にはこれより前に先行量産された機体が存在する。
正式名は前期生産型ジム後期型で、連邦はこの機体を元に様々なカスタム機を生み出した。
後期生産型は0080で登場したジム・コマンドや
ジム・スナイパーIIなどが該当する。
一年戦争後は残存していた機体が
ジムIIへと改装された他、別ラインでは
ジム・カスタムが高級機として生産された。
ガンダムの戦闘データが活かされているため、初級パイロットでもある程度の戦闘は可能だが、運用の際には小隊または中隊と
ボールの支援による集団戦闘を前提としている。
やられ役のイメージが強いが、不死身の第四小隊やホワイト・ディンゴ隊等のジムで多大な戦果を挙げたパイロットも存在する等、決して性能が低い訳では無い。
ただ単に連邦軍にMSの運用ノウハウが無く、機体自体も戦時中、しかも末期に完成した為訓練期間が短過ぎてパイロットの練度が足りていなかっただけである。
本機とガンダムの関係は後の兵器開発における超高級ワンオフ高性能試作機とローコスト低性能量産機という現実世界との逆転現象を生み出したきっかけとなっている。
有名な例外は
キュベレイ系列の
キュベレイMk-IIや
量産型キュベレイなどが存在する。
小説版ではガンダムよりも高スペックだったりと扱いが少し違っている。
尤も、ガンダムを単なる試作機ではなくワンオフのコンセプトモデルを兼ねたフラッグシップ機と見た場合には、現実の工業製品でよくある話となる。
【武装説明】
バルカン砲
頭部に2門を内蔵している60mm口径の機関砲。
ガンダムと同様の装備。
ビーム・スプレーガン
ガンダムやガンキャノンのビーム・ライフルを低練度パイロットへの扱い易さに特化させたモデル。
ビームの収束率を下げて小型化する事で、威力及び射程が低下する代わりに連射性が向上しており、近距離で十分な威力を確保しつつ当てやすさを向上させている。
更に大量配備が容易な程生産性が向上しているため、正に本機に求められる要求(素人への大量配備)を満たす武装と言える。そのためか、製造技術とパイロット練度が向上するに伴い姿を消していった。
名前の由来は小型化したら「形状が塗装用のスプレーガンに似たから」という説が最有力。
90mmブルパップ・マシンガン
元々はコロニー防衛用に開発されたマシンガンだが、宇宙でも使用できる。
ビーム兵器より威力は劣るものの、攪乱幕や大気の状態に影響されない利点を持つ。
ビーム・サーベル
ガンダムのものと同型のビーム・サーベル。
信頼性向上、コスト削減、ガンダムのデータからの使用率の低さから、殆どの機体で1本のみの装備となっている。
380mmハイパー・バズーカ
380mm口径の実弾兵器。
ガンダムのものと同型のバズーカ。
ビーム・ライフル
ガンダムのものと同型のビーム・ライフル。
生産性が低く配備数が少ない。
ジャブロー配備機が装備していた。
シールド
ガンダムのものと同型のシールド。
【劇中での活躍】
初登場でいきなり敵の工作により爆破されかけ、記念すべき初戦闘で
シャア専用ズゴックに腹部を貫かれるというある意味衝撃的なデビューを飾った。
以降、連邦軍のやられ役として子々孫々まで活躍することとなる。
劇場版では
リック・ドムを腹から斬り裂くなどの場面が追加されている。
一年戦争を舞台としたゲームでは、陸戦型ジムと共に初期支給機体としてプレイヤーに基本を教えてくれる教官的役割の機体となっている。
【パイロット説明】
シン
CV. 二又 一成(TV版) / 村山 明(劇場版)
劇中で登場した名有りのジムパイロット。地球連邦軍少尉。
ソロモン攻略戦に参加し要塞内部に進軍するが、その際に
ビグ・ザムと遭遇。僚機の
ボールを全滅させられ、圧倒的な火力と防御力に戦慄しながら撃墜されてしまった。
ボールパイロット共々ビグ・ザムの脅威を見せつける為の役割であった。
「ジ・オリジン」にも登場し、そちらではガンキャノンに搭乗していた。
「シン」という名前ではあるが、
後の作品に登場する
主人公の名前の由来というわけではない。
ちなみに外伝作品「エコール・デュ・シエル」にもシンという名前の学生が登場していたり、ジオン公国軍にも
シン・マツナガという人物がいる。
【原作名台詞】
- シン「注意しろ、新型だ! デカいぞ!」
ボールパイロットA「なんだと!? 何機いる!?」
ボールパイロットB「いや、新型は一機だけのようだ。あとはリック・ドムかザクしかいない! やるぞ!」
シン「ま、待て! 相手の戦力を…」- ビグ・ザムと遭遇した際のやり取り。シン自身は慎重に立ち回ろうとしたが、ボールパイロット達は制止を聞かず突撃。結果、全滅してしまう。それにしてもやけに威勢のいいボールパイロット達である。
- 「ビ、ビームが…!? ば、化け物だぁぁぁぁ!!」
- Iフィールドによってビームスプレーガンが通用しないビグ・ザムに戦慄。絶叫と共に撃墜されてしまった。
【ゲーム内での活躍】
連邦VS.ジオンシリーズ、エゥーゴVS.ティターンズシリーズ
連ジではコスト195、エゥティタではコスト160で登場。
設定通りガンダムの性能をそのままダウンさせた様な性能を持つ。
利点としては弾数が平均値の1.5倍(15発)もあるBR、元(ガンダム)が強過ぎたが故にコスト不相応な伸びと誘導を誇る空格、ガンダムと同じ高発動率・2枚分扱いの盾が挙げられる。
だがそれ以外は軒並劣悪(コスト相応)でこれといった特徴も無く、総合的に言えばひたすらに「コスト相応」な機体である。
動きとしては素直で扱い易く、コスト故の低性能に目を瞑れば初心者に最適と言えるが、BRの性能や機動力・運動性から考えると実は初心者向けとは言い難かったりする(そもそもコスト170以下の機体は総じて腕が無いと本当にやられ役の如く蹴散らされてしまう)。
ガンダムVS.ガンダム、NEXT
PSP版「ガンダムVSガンダム NEXT PLUS」の「PLUSモード」にて、CPU専用機体として登場する。
やられメカらしく1~2発で撃破可能な耐久力である。
EXVS.シリーズ
「機動戦士ガンダム MS IGLOO-一年戦争秘録-」のOPムービーに登場する。
ジム小隊で高速移動する
ヅダを捉えようとするが逆に一蹴され、最後はシールドピックで突き刺されたジムを盾に接近したヅダのヒート・ホークで切り付けられ爆発する。
「トライアルミッション」ではCPU専用のやられメカとしてビーム・スプレーガン装備とマシンガン装備の2種類がある。マシンガン装備は2種類存在し、1つはIGLOOに登場したジムで、ヅダと同じ様な特攻を仕掛けてくる。もう1つはガンダム外伝に登場したジムで、BD1号機の特殊格闘と同じ特殊移動を持つ。
EXVS.2ではマシンガン装備がリストラされ、後述のGVS.仕様のジムが登場している。
また、PS3版「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」より参戦の
ブルーディスティニー1号機のアシスト兼投擲武装として登場。
通常時は前作の
ストライクルージュのようにビーム・スプレーガンを3発発射するが、問題はEXAM時…なんと同じコマンドで投擲され、敵にぶつかると爆発する。更にはEXAM発動時に勝利すると生首の状態で捨てられる。
ある意味今までで一番不遇な扱いをされているかもしれない。
GVS.
最初から使用可能なストライカーとして登場。
ビーム・スプレーガンで援護してくれる。
こちらも引き続き敵専用機として登場するが、新たにハイパー・バズーカを装備している。
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズ
第6話の三代目メイジン選抜のトライアルバトルで登場。ジャブローによく似たフィールドで、ガンプラではなく木製のターゲットとしてユウキ・タツヤの
ザクアメイジングの標的となった。
ガンダムビルドファイターズトライ
第1話アバンでの宇宙戦で登場。
ギラ・ドーガの背後を飛行していた所をビームで撃墜された。
ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ
暴走した人工結晶体に操られたガンプラとしてモック軍団と共に登場した。
最終更新:2023年12月28日 15:23