ピラ ~Pila~
基本スペックと定義
全長 |
100~120cm |
重量 |
0.8~1.2kg |
地域 |
古代ローマ |
年代 |
紀元前4~紀元1世紀 |
古代ローマ兵が使った投げ槍の一種がピラである。
歴史家のリウィウスの著書によると、ピルムには太いものと細いものがあると書かれており、現在では太いものを「ピルム」、細いものを「ピラ」と呼んでいる。
ピラのほうは特に重りが無く、ソケット式の投げ槍で、ピルムよりも飛距離が長いと言う違いがあるので、見た目だけで簡単に判別できる。
部位別の呼称
1 |
穂先:スピアーヘッド(SpearHeads) |
2 |
刺先:スパイク(Spike) |
3 |
口金:ソケット(Socket) |
4 |
柄:ポール(Pole) |
時代背景
ローマが王政から共和制に変わった頃、古代ローマは周辺部族との戦いに明け暮れていた。
当時のローマ軍はギリシア風に長槍を持って戦隊を築き、敵と相対するものであった。
しかし、サムニウム人やエトルリア人たちが使用した穂先の長い投げ槍に苦戦した経験から、自らの部隊にもエトルリア式の投げ槍を採用した。
全軍の5分の4…つまりほとんどの部隊にピルムとピラを持たせ、遠くからピラを、近づいてピルムを投げて、一方的にフルボッコする戦法が生まれた。
この戦法は長い間ローマ軍を支え、無敵のローマ軍といわれる所以となったのである。
使用用途
遠距離から投げて敵をひるませることを目的としている。
ローマ軍の戦術では、先制攻撃を担当する非常に重要な武器であった。
2008年 9月29日更新
参考文献
新紀元社 |
|
武器事典 |
|
市川定春 著 |
新紀元社 |
|
武器と防具 西洋編 |
|
市川定春 著 |
新紀元社 |
|
図解 近接武器 |
|
大波篤司 著 |
ダイヤグラム・グループ |
|
武器―歴史、形、用法、威力 |
|
田島優 北村孝一 著 |
最終更新:2009年08月16日 03:05