バクゥ

バクゥ
BuCUE
登場作品 機動戦士ガンダムSEED
型式番号 TMF/A-802
全高 11.07m
重量 69.30t
所属 ザフト軍
搭乗者 アンドリュー・バルトフェルド
メイラム
ハダト
カークウッド
武装 450mm2連装レールガン
400mm13連装ミサイルポッド
2連装ビームサーベル

【設定】

ザフトが開発した陸戦用MS。
人型ではないが分類はMAではなくMS。

4つの足によって人型MSよりも高い走破性を誇っており、脚部を折りたたんで無限軌道を活かした高速走行も可能。
当初の武装は背部の2連装レールガンもしくは13連装ミサイルポッドのみだったが、後期型は対MS戦を意識してビームサーベルを追加で搭載した。

弱点は腹部の装甲が薄いらしく下からの攻撃に弱い事と、ひっくり返ると起き上がるのが困難な事。
高速走行時は全高が下がるため下の死角を潰す意味合いも兼ねている。

従来の人型ではなく4足獣の形を取っているのは、地球侵攻のために砂漠や雪原、岩石地帯を走破できるMSとして戦車やヘリを参考に設計したためらしい。
どうしてこうなったかはともかくとして、地球連合軍にMSが普及したり、他の人型MSが更新されたりした後にもザフト地上軍を象徴するMSとして登場し続け、DESTINYでも様々な場面で登場する。

開発完了後にザフトによる連合への牽制とプロパガンダも兼ねて世界的に発表されたため、名前は連合軍にも正式に認知されている。
同時に発表されたザウートの分かりやすい火力重視の見た目から、そちらの方が要警戒対象となっていたが、実際の戦闘記録から評価は逆転している*1

派生機として戦術偵察タイプ、バルトフェルド専用改修タイプ、指揮官用上位機種のラゴゥ、延命改修型のケルベロスバクゥハウンドがある。
また、影響を受けてガイアガンダムが開発された。
戦術偵察タイプはレーダーに対するステルス機能を備え、頭部を専用のものに換装してタレットに通信機を兼ねたレーザー火砲とレドームを装備しており、威力偵察を目的としている。
SEED MSVのRED FRAME編に頭部が登場し、トラブルの原因とガンダムアストレイレッドフレームの武装の元ネタになっている。

バルトフェルド専用改修タイプはラゴゥ開発の過程で生み出された機体で、バルトフェルド専用バクゥ又はプロトラゴゥとも呼ばれる。
複座式への変更、尾部にスラスターの追加、前足にクローの追加、頭部にサーベルタイガーの様なサーベルファングの追加などが実施され、バルトフェルドとアイシャ以外には扱いきれない機体となり、彼も惚れ込んだ事から専用機となった。
ラゴゥが配備されてからはジブラルタル基地に保管されていたが、ASTRAYでバルトフェルドの部下ダコスタの友人兼道しるべとなったロウを救援するべくイライジャに貸し出され、その後は母艦レセップス共々ロウ達に譲渡され、作業用に改装(タレットの武装をクレーンに変更)された。その姿を見たバルトフェルドは「可愛い子猫になっちまった」と苦笑している。


【武装解説】

450mm2連装レールガン
400mm13連装ミサイルポッド

背部のタレットに選択式で装備される。
元は対戦車やヘリ用の武装だが、地球連合軍のMSが登場した後にも変化が見られないため、それらにも有効であると思われる。

2連装ビームサーベル

最初は装備されていなかったが、地球連合軍から奪取したGのデータを基に、近接戦及び対MS戦用として口に相当する部分に双刀型として固定装備された。
これを装備した機体は後期型とされ、見た目はさながら骨を咥えた犬の様になっている。


【劇中の活躍】

緒戦ではザウートと同時期に投入され、圧倒的な機動力をもって地球連合軍の主力リニアガン・タンク部隊を圧倒したとされる。

アフリカ北部にてアンドリュー・バルトフェルドが指揮する部隊が降下してきたアークエンジェル及びランチャーストライクガンダムのデータ取り、可能ならば撃破を目的として交戦し、地上戦に不慣れなストライクを苦しめるが、キラのストライクのOSを即座に砂漠戦に適応させるという離れ業とSEEDを発動した事による対応で2機が撃破され、地元のレジスタンス組織「明けの砂漠」のトラップに誘導されて更に3機が撃破された事で撤退した。

タッシルの町を焼き払った後の追撃戦では1機がダウンするものの復讐に燃える明けの砂漠のバギー複数を容易く薙ぎ払い、エールストライクにはバルトフェルドをリーダーとして3機がかりで当たるが、キラが再びSEEDを発動した事によって1機が撃破され、1機は武装を失い、バルトフェルド機も片足を失って不利と見た事で撤退した。

紅海へ抜けようとするアークエンジェルの行進を阻止するための戦闘ではレセップス、ヘンリーカーター、ピートリー、そしてそれらの艦上のデュエルガンダムアサルトシュラウドバスターガンダム、ザウート4機、後詰めのラゴゥと共に後期型バクゥ5機でアークエンジェル隊と明けの砂漠を相手取るが、エールストライクに各個撃破されてしまった。

オペレーション・スピットブレイク時にも地上戦力として登場するが、特に描写は無かったが、状況と地理を考慮すると陸上走破能力しかない本機は範囲エリア外に逃れることができず、予備戦力として待機していたものや修理、補給で丁度帰還していなければ全機がサイクロプスの自爆に巻き込まれてしまったと思われる。その後は上陸戦だったパナマ攻略戦を最後に主戦場が宇宙へ推移したため、出番は無くなった。

DESTINYやSTARGAZERでも地上MSとして登場するが、ローエングリンに焼かれたり、タンホイザーの余波で吹っ飛ばされたり、バギーを潰す立場だったのがデストロイガンダムに踏み潰される立場になったり、エース機にはやっぱり歯が立たなかったりと全体的に単なるやられ役感が強い。
唯一とも言える活躍としてはユーラシア西部雪原でのボナパルト襲撃時に、砲撃を防ぐために地上で足を止めていたブルデュエルに背後から煙幕を抜けて襲いかかる事で右腕・シールド・レールガンを切り落とし、撃破へのきっかけを作っている。


【本シリーズでの活躍】

連合VSZ.A.F.Tシリーズ

コスト280の地走型としてレールガン装備型とミサイルポッド装備型が登場。勿論両方とも後期型。コスト不相応の機動性とよろけ属性で相殺されないレールガン、同じくよろけ属性で高い誘導性を誇るミサイルポッドと中距離の射撃戦においては同コスト帯でも高い性能を発揮する。
また、両機ともサブ射撃に連射があり、着地を狙えば多少ずれても引っ掛けることが可能となっている。
しかし地走故の弱点として平地でなければその高い機動性を発揮出来ない、ジャンプが苦手なので空中戦がほぼ出来ないという点がある。
なので対戦では比較的接近が容易な高機動万能機やブーストダッシュに無理やりねじ込んでくる高誘導武装持ち、範囲が広くステップ狩りも得意な格闘機に接近されてなす術も無く撃破されてしまうことも多々あった。

また、本機のバージョンアップ機として対コスト性能が高いラゴゥ(コスト420)の存在、更に590のお供になる同コスト帯もムラサメウィンダム(ジェットストライカー)の存在により本機の使用率は高いとは言えなかった。

EXVSシリーズ

ラゴゥの武装としてミサイルポッド装備型が登場。
地面を走りながら敵をビームサーベルで斬りつける。一度に最大3機呼ぶことができる。
また、FBで追加された覚醒技ではラゴゥが地面に叩き付けた敵に3機がかりで襲い掛かる。STARGAZERでのケルベロスバクゥハウンドによるブルデュエルの撃破シーンを意識したと思われる。
トライアルミッションやCPU戦ではコスト500の機体としても現れており、ラゴゥ同様にサーベルで襲い掛かるが、HPは低いため楽な相手である。しかしミッションによっては大量に出現するため要注意。


【その他の活躍】

ガンダムビルドファイターズ

14話の第7回ガンプラバトル選手権世界大会予選第7ピリオドのガンプラレース最終第9レースで後ろ足をクローラーユニットに換えて背部にミサイルユニットとビームサーベル兼用のビーム砲を装備した、レナート兄弟が使用するバクゥタンクが登場。
2番目スタートから3週目で1位だった所を妨害から復帰したスタービルドストライクガンダムに猛追されたが、ミサイルによる妨害と奥の手のブースターを併用する事でディスチャージ時間切れまで追い込みつつ振り切り、1位でゴールしてみせた。

SDガンダムワールド ヒーローズ

アルセーヌガンダムXが各地から盗まれた宝を元の持ち主に返還した際に、宝を盗まれていた家の飼い犬として登場。

スーパーロボット大戦

機動戦士ガンダムSEEDが初めて参戦した『第3次α』にて砂漠ステージにて登場し、小さいサイズと高い地形適応を生かし、ディンと共に自軍を大いに苦しめた。
しかし、『第3次α』の自軍はそれまでにガンダム系だけで赤い彗星ジオンの亡霊のいるネオ・ジオン軍、ザンスカール木星帝国ギンガナム艦隊OZなどを打ち倒してきたほか、地球どころか銀河級の敵を相手にしてきたので、そんな自軍を苦しめるなんて恐ろしい話である。

条件を満たせば終盤でラゴゥ共々入手できるが、地上機なのにほぼ宇宙戦しか残っていない上に、参加キャラに対して機体に困るような状況が無いので何らかの縛りや趣味以外で使う人はいないと思われる。
ちなみに『第3次α』のみビームサーベルが未装備の初期型。

流石にやりすぎと判断されたのか、『J』以降は地形適応が弱体化、サイズもジン等と同じ扱いになり、普通の地上用機になった。その代わりパイロットのザフト兵側がコーディネイターの技能化により強化されている。


【余談】

本機のデザインは一番最初のアイデア稿時点では四つ足という点以外は完全に別物だったが、動物型と指定され、放送当時に流行っていた『ゾイド』*2や『デジタルモンスター』*3の影響も受けて現在のデザインに決まったらしい。
ちなみに1/144プラモで大きさを比較すると「シールドライガー」と同じくらいになる。

放送時はコレクションシリーズでしかキット化されなかったが、放送終了から久しく2007年にHGで発売された。
実質的にケルベロスバクゥハウンドのリデコに近く、ナンバリングや続編の存在もあってか出典作品は『DESTINY』扱いとなっている。
SEEDリマスター時に発売された成型色を変更したバージョンは元のSEED出典に変更された。


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最終更新:2023年03月04日 14:15
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*1 あまりにも機動力の無いザウートは見掛け倒しで脅威とみなされず、著しく評価を落とした。奇しくもザフト前線部隊からも同様の評価であった。

*2 タカラトミーが展開しているプラモデルで、惑星Ziに生息する金属生命体。実際にアニメのバクゥは同じ土6で放映されたTVアニメ『ZOIDS-ゾイド-』と同じく3DCGで描かれている

*3 バンダイが展開している育成バトルゲームで、同社の育成ゲーム『たまごっち』にバトル要素を加えた、男の子向けの「戦うたまごっち」